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201510/8

愛する我が子がチャッキーになっていく…! 恐怖の皮膚疾患「EBウイルス」と闘う子どもたち

唾液を介して感染するEB(エプスタイン・バー)というヘルペスウイルスの一種が存在する。日本ではあまり聞き慣れないが、アメリカでは、5歳児の約50%、成人では95%近くがEBウイルスによる感染症にかかったことがあると報告されるほど、ポピュラーなウイルスだ。最も多い症状としては極度の疲労感、発熱、のどの痛み、リンパ節の腫れで、風邪をひいたと勘違いする人も多く、気付かないうちに感染して、完治している場合もある。
しかしながら、重篤化するとさまざまな障害や合併症を引き起こす恐ろしいウイルスでもあるのだ。
今回は、EBウイルスで明暗を分けた2人の子どもたちをご紹介したい。

■EBの赤ちゃんに襲いかかる数々の試練
9月17日付の英紙「News&Star」によると、英国北部のワーコップに住むジェフさんとセーラさん夫妻は今から9年前、マンチェスター病院内で、心臓疾患を理由に、生後2カ月で生みの親に捨てられてしまった赤ちゃんの噂を耳にした。当時、夫妻は養子をもらったばかりだったが、気の毒な赤ちゃんに何かできないかと保護されている病室を訪れた。
「赤ちゃんの名前ネリーでした。彼女は何も着せられておらず、もらい物のパンツ1枚履かされただけの哀れな姿でした……」と、ジェフさんは振り返る。
 何度か面会を重ねたある晩、病院から電話がかかってきた。ネリーちゃんが心肺停止したため4回蘇生法を施したと。「だが5回目はしない、依頼がない限り――」と。
「すっ飛んでってネリーの手を握ったんです。5回目の蘇生中、彼女は静かに逝ったと思いました……。でも、息を吹き返したんですよ!」ジェフさんは興奮気味に語る。すると、傍にいた看護師のつぶやきが聞こえた。
「可哀想にねぇ。家族がいれば『臓器移植』のウエイティングリストに登録できるのに、孤児だから」
 迷いはなかった。夫妻はネリーちゃんを引き取ることを快諾。家族になるため、そしてなにより彼女の命を救うために……。
■リンゴ病、白血病、心臓発作、植物人間状態…
 そして3週間後、交通事故で亡くなった幼い女の子から心臓が提供され、移植に成功した。健康な体を得たかのように思えたが、ネリーちゃんが2歳の時、伝染性紅斑(リンゴ病)に罹り、体力が低下。これが原因となってEBウイルスに感染してしまったのだ。
 そして事態はさらに悪化する。ネリーちゃんは白血病を引き起こし、治療法は放射線しかないというのだ。だが、心臓移植後に放射線治療して生き残る確率は、10人中たった1人。夫妻は究極の決断を下す。放射線治療の代わりに、娘に抗拒絶反応薬と数日おきの外科的処置を施し続けたのだ。結果、6週間後に無事退院することとなった。
 その後も大きな心臓発作で植物人間状態に陥るなど、9歳になるまでに3回も医者から「助からない」と言われてきた。しかし、重度のてんかんや学習障害はあるものの、数々の試練を経て、現在ネリーちゃんは家族に愛されながら育っている。

■EBと闘い壮絶な3年半の生涯を閉じた赤ちゃん
 一方、幸運なケースばかりではない。
2009年5月、アメリカ・ロサンゼルスに住むコートニー・アレクサンダーさんは、23歳で待望の第一子を出産した。
生まれてきたトリップ君はEBウイルスのせいで、皮膚や粘膜のわずかな擦れでさえ、水ぶくれになってしまうのだった。かわいい盛りのはずの赤ちゃんが、ホラー映画『チャイルドプレイ』に登場するチャッキーのような顔になっていく――。母親であるコートニーさんは、自分が代わってやれることもできず、もがき苦しんだという。
 2012年1月、自分の腕の中で息を引き取った我が子。3年ほどの短い生涯だったが、それでもコートニーさんは一緒に過ごした日々は幸せだったと語る。現在コートニーさんは再婚して、2人の健康な男の子のママとして幸せに暮らしているそうだ。

TOCANA

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